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本を旅の連れに

ナナの日記

11月 29日

  私の記念すべき、初めての日記だ。とはいっても何を書けばいいんだろう?

いや、書くことがないから悩んでいるんじゃないか。多すぎて

悩んでるんだ。だったら今日は一つ一つ書いていくかな。







ナナ
(・・・はぁ・・・屋根の雪下ろし機はあるのに壊れてるからつかえない。

それでその代わりに毎朝やれって・・・そりゃぁさっぱりするけどやっぱり

疲れるわよ・・・!)

ザクッ ザクッ

ナナ
(あ~あ~・・・何か面白いことないかなぁ・・・)

ザクッ ザクッ

ナナ
(・・・何でもいいのよ!こう、今までじゃ絶対にありえないようなことでいいのよ!

ほんの些細なことでもいいから・・・!)

ザクッ ザクッ ゴンッ

ナナ
(・・・ゴンッ?)




ナナ
(・・・お宝?ってここ屋根の上じゃない。でも、屋根に当たったにしてはなんか変な音・・・)




ナナ
「・・・」


バババ・・・(←雪を掻き分けてみている)



ナナ
(・・・!!!)



???
「・・・」



ナナ
(・・・死体!?)



ナナ
(え?ちょっとまってよ、屋根に死体!?え?これが変化?喜ぶべき?え?違っ。袴!?

処理するべき?ええ?捨てる?粗大ゴミっておい!?




???
ガバッ

ナナ
「~~~!!!」

???
「・・・・・」

ナナ
「・・・・・」





・・・・・・・・・・・・





???
ふぁ~・・・・




ナナ
「・・・え?あの?」

???
「ん?ああわりぃ。掃除中だったか。わかったすぐにどくよ」

ナナ
「いや、あの、どちらさまで?」

???
「あ?一応この宿に泊まってるもんだが」

ナナ
「え?・・・あの、別に部屋は満室じゃなかったはず・・・」

???
「ああ、気にせんでくれ。ただ単に屋根で寝るのが好きなだけだ」

ナナ
「・・・いや、でも昨日は確か大雪・・・」

???
「んん?そうだっけ?」

ナナ
「そうだっけ、って」

???
「ああ、悪い。寝起きでまだ頭がはっきりしてねぇんだ」

ナナ
(寝てた!!?)


ナナ
(・・・ひょっとして・・・この人)

ベオ
「ん~いい天気だ・・・」


ナナ
(・・・馬鹿?)



ナナ
(ッてか誰よ?)
__________________



ナナ
「え、っとトリス叔父さん。この人誰?」

トリス
「ああ、昨日ナナが寝てから来た客だよ」

ベオ
「おう、店主。迷惑かけたな」

トリス
「はは、迷惑だなんて」

ベオ
「しかし意外なほど寝心地の良い屋根だった」

トリス
「・・・は?」

ナナ
「昨日の夜屋根の上で寝てたんだって」

トリス
「・・・ご冗談を?」

ベオ
「ん~?俺ぁ必要な時にしか嘘はつかんぞ」

トリス
「しかし、昨日は大雪。気温はマイナス・・・死んでますよ?普通なら」

ベオ
「はは、無駄に頑丈なのさ」

ナナ
「そんな馬鹿な」

トリス
「ま、まぁ・・・別にどこで寝ててもかまわないんだがね・・・」

ベオ
「あ~しかし腹減ったな。朝食は何時に出るんだっけ」

トリス
「今はもう昼ですよ」

ベオ
「え?」


ゴ~ン ゴ~ン ・・・

ベオ
「あ、もう十二時?」

トリス
「何なら朝食今からでも作りましょうか?」

ベオ
「いや、結構・・・といいたいが、駄目だな腹へってら。すまんが

店主。頼むわ」


トリス
「はい。かしこまいりました」


コチ コチ コチ コチ ・・・



ナナ
「お待ちどうさまです」

ベオ
「おう、ってあれ?和食?」

ナナ
「え?お気に召されませんでしたか?」

ベオ
「あ、いや別に。ただなんかこの食堂にあってない気がして。なにか

わざわざ和食にする理由でもあったのか?」

ナナ
(9割方その和服)

ベオ
「まぁいいや」

ナナ
「はい。ではごゆっくり」

ベオ
「あ~、やっぱすまねぇ。珈琲一杯頼むわ」

ナナ
「え?あ、はい」(なぜ無駄にコーヒーが漢字!?)
 


______________________


トリス
「ところで客人」

ベオ
ベオでいいよ」

トリス
「はぁ、ではベオさん。一体何故こんな辺鄙な町に?観光のようにも見えませんが」

ベオ
「んん、するどいねぇ。何でわかったんだい?」

トリス
「その格好」

ベオ
「はは、まぁそりゃそうか。んじゃ観光以外の目的としたらなんだと思う?」

ナナ
「コスプレ?」

ベオ
「馬鹿言えこっちだって好きでやってんじゃねぇんだよ」

ナナ
「あ、すみません」

ベオ
「俺はこう見えても探検家さ」

トリス
「探検家・・・?しかしこの町にも探険家は以前着ておりましたし特に発見

らしいものはなかったと聞いていますが」

ベオ
「ああ、まぁ今回うちらは何か発見することが目的ってわけでもねぇわな」

トリス
「はぁ」

ベオ
「まぁ時代遅れの探検家さ、テキトーにしばらく泊めてくれりゃいいよ」

ナナ
「テキトーだなんてそんな。私たちは客人はちゃんともてなしますよ」

ベオ
「まぁんなとこだ」

タンッ

ベオ
「ごちそうさん。上手かったぜ」

トリス
「お粗末さまで」

ベオ
「あー、えっと御嬢さん。珈琲もう一杯お変わり頼むわ」

ナナ
「じょ、譲さん・・・」

ベオ
「ん?不服か?」

ナナ
「あ、いえ、別に」(御嬢さんって、私もう16なのに)

ベオ
「黒な」

ナナ
「・・・はい?」

ベオ
「いや、だから砂糖、牛乳抜き」

ナナ
「あ、ブラックですね。わかりました」(ややこしい)




・・・・・・・・・

ナナ
「お待ちどうさまです」

ナナ
「当店自慢の珈琲で、豆の原産地は・・・」

ベオ
「ふー・・・んー・・・不味い」

ナナ
「・・・!?」

ベオ
「冗談だよ。んなまともに受け取る奴があるか。あ?ひょっとしてお前が作ったとか?」

ナナ
「い、いいえ、わ、わ私じゃぁ」

ベオ
「嘘付け、あんな顔でばれないと思ったか?」

ナナ
「・・・!?」(←こんな顔)

ベオ
「ほんっとわかりやすいな」

ナナ
「うう・・・」

___________________


ベオ
「さてと、ぼちぼち行くかね」

トリス
「・・・あ、えっと部屋番号は何番でしたっけ?」

ベオ
「ん?えーと、17だったかな」

トリス
「ああ、それでしたらお連れの方からメモを渡されております」

ベオ
「・・・レンが?」

トリス
「こちらです」


ベオ
「んー、何・・・」


(寝坊したから罰をあたえるわ)


ベオ
「・・・・・」

ポイッ

ナナ
「ええ!!?」


ポスッ(ゴミ箱に入った)


ベオ
「うし、3ポイントシュート!」

トリス
「お見事!」

ナナ
「・・・トリス叔父さん?」

トリス
「はは、ちょっと乗ってみただけだよ」

ベオ
「そののりそののり。そいじゃ」




トリス
「さて。それじゃナナは薬草積み頼むよ」

ナナ
「はーい、って昨日のあの雪で生きてるかな・・・」

トリス
「まぁ、他にも場所はあるから。そうだなこの季節なら東の洞窟がいいかな?」

ナナ
「東の洞窟?」


ベオ
「ああああああぁぁぁ・・・」

ナナ
「え、!?」

トリス
「・・・・・・・・」

ドサッ・・・・


・・・・・・・・

ナナ
「・・・なんか今・・・窓から・・・黒い影が見えたような・・・」

トリス
「・・・・・・・・・・・」

ギィ・・・バタン

ベオ
「店主」

トリス
「ご、ご無事で?」

ベオ
「あ、いやあんくらい平気だ」

ナナ
(ええ゛?)

ベオ
「それよりドアがあかねぇんだが」

トリス
「あ、そういえばお連れの方が出かけられるとき」

(トリス
「かぎ、お預かりしましょうか?」

レン
「いえ、大丈夫よ。それにちょっとね♪」)


トリス
「なぜか楽しそうにそういってましたが」

ベオ
「ちぃ・・・これがあいつの罰かよ」

ナナ
「あの・・・でもなんで屋根から落ちたんです?」

ベオ
「いや、なに。窓ならあいてるかな~?ッて思って窓の手すりに

着地したんだが、しっかり鍵が締めてあった」

ナナ
「普通私たちに鍵があるかどうか聞きませんか?」

ベオ
「んでで仕方ねぇから降りようと思ってバクテンしたら見事に失敗した」

ナナ
「わざわざバクテンする意味が・・・」

ベオ
「ジョークだって」

ナナ
「はぁ」

レン
ベオ、おはよう」

ナナ
「あ、お帰りなさいませ」(へー・・・.これがベオサンの連れの人か・・・綺麗な人)

ベオ
「おい・・・レン・・・」ギロ

レン
「あらあら怖い顔」

ベオ
「てめぇよくも・・・」

ナナ
「・・・え?」

レン
「罰って言ったじゃない。それに寝坊するほうが悪いのよ」

ナナ
(え゛・・・?)

ベオ
「それでてめぇのせいで屋根から落ちる羽目になったじゃねぇか!!?」

ナナ
(それは別に狙ってたわけじゃないような・・・)

レン
「本当はちょっと困る程度かと思ったんだけど、まぁあんなシーンめったに見れないし」

ベオ
「あ!?」

レン
「おもしろかったわ。落ちる所♪ヒューって♪」

ナナ
(ヒィッ!?)

ベオ
「だあ!もう・・・なんつー朝だ」

ナナ
「え~ともう一時過ぎてます」





・・・・・・・・・・・・・・・・



ベオ
「・・・細かいなお前」

ナナ
「え?そうですか?」

ベオ
「まぁいい」

_______________________________



ベオ
「んで?調査のほうは?」

レン
「さっぱりね。お目当ての物も見つからなかったし」

ベオ
「まぁ、あんまし期待はしてなかったけどよ」

ナナ
「お目当て?」

トリス
「何か探しものですか?」

ベオ
「ああ、いや、仕事の話だ。特になんでもない」

レン
「いいんじゃない?地元なら彼らのほうが詳しいわ」

ベオ
「まぁ、・・・それもそうか」

トリス
「いいですよ。答えられる範囲で答えますから」

ベオ
「んーじゃぁ・・・このあたりで冬でも暖かい所あるか?」



・・・・・

ナナ
「わかった暖炉!」

ベオ
「なぞなぞじゃねーんだよ」

ナナ
「え?違うの?」

トリス
「私もてっきりそうかと」

ベオ
「血が繋がってんだな・・・」

レン
「私たちが探してる物は、そこにあるだけで半径およそ200百メートル周辺

を、そうね、暖める役割をしてるわ」

ナナ
「へー、そういうものが」(っていうか巨大な暖房器具ならそうな気が・・・)

トリス
「しかし・・・ふーむ、暖かいという基準が・・・」

ベオ
「そうだなぁ・・・こう・・・ほんわかとあたたかいんだよ」

レン
「やんわりとじゃない?」

ベオ
「ふんわりかな?」

レン
「ほんのりだったかしら?」

ナナ
(おにあいのコンビだ・・・)

ナナ
「・・・あ、でもそれってひょっとしたら」

ベオ
「? 心当たりでも案のか?」

ナナ
「いえ、その、東の洞窟は、冬でも薬草が生えられるから、

ひょっとしたらちょっとあったかいかなぁ?って」

ベオ
「ほんわりと?」

ナナ
「うーん・・・やんわり?」

レン
「ほら、私の言ったとおり」

ベオ
「ほっとけ」


_________________




レン
「どうする?ベオ。行ってみるだけ行ってみようかしら?」

ベオ
「まぁ、もともと雲を掴むような仕事だ。いくらか感触がありゃ行ってみるかな」

レン
「そうね」

ベオ
「それじゃ行くか」

レン
「・・・でも、東の洞窟ってどこにあるのかしら?私は一応

この町のあたりを探しては見たけど、そんなものは・・・」

トリス
「まぁ、確かにかなりわかり辛い所にありますからね」

ベオ
「ん~・・・レンのアンテナにも引っかからないほどか・・・」

レン
「それだと、誰かに案内してもらわないと」

トリス
「ならちょうどいい。ナナ。一緒に行ってあげなさい」

ナナ
「え?いいの?ヤター!」

トリス
「勘違いしないように。ちゃんと薬草も取ってくるんですよ」

ナナ
「ああ、仕事のついでね・・・」


__________________________________



ナナ

こうして、どういうわけか私は探検家達とついていくことになった。

まぁ、とはいっても、あの時はただの道案内だと思ったんだけどね。



ナナ
「えーとつきました」

ベオ
「ほーここがその洞窟か。まぁたしかに知らなきゃちと素通りしちまいそうなくらい小さい穴だな」

ナナ
「ほとんどの人が、ただの山にある穴の一つだと思っちゃうんですけど、

実はおくまで続いてるんですよね。小さい時に見つけたんです」

ベオ
「・・・しかし・・・」

レン
「ええ、ここも中に入ってみたわ」

ナナ
「え?」

ベオ
「こいつはかなり電波でな。普通は見つけられないような小さな事も見つけちまうのさ」

ナナ
「いや、電波ってそういう意味じゃないと思うんですけど」

レン
「ほんとね、せめてレーダーとでも呼んでくれればいいのに」

ナナ
「それもそれで変な気が・・・」

ベオ
「それで、レンはお目当てのもん見つけられんかったと」

レン
「ええ。まぁ少しだけ引っかかったんだけどね」

ナナ
「??」

ベオ
「まぁいいや。ところでここでなんか仕事やるんだろ?」

ナナ
「え、あ、はい。薬草ちょっと摘んでくるだけですけど」

ベオ
「薬草か。ちなみになんていう薬草なんだ?」

ナナ
「・・・え~と・・・なんだろう・・・麻痺効果はあるけど

解毒する薬草だったはずだけど・・・名前は」

ベオ
「・・・、レン、もっかい調べてみるか?」

レン
「そうね、ちょっとそれは気付かなかったわ」

ナナ
「?」


____________________


ナナ
「それじゃぁ、私から」(よいしょっと)















ベオ
「だぁ・・・せめ」

レン
「ごたごた言わずに」

ベオ
「へいへい」







ベオ
「ん?明るいな」

レン
「さっきはいったとき、ランプがあったから火をつけておいたわ」

ナナ
「子の道もう少し行けば、薬草の生えてるところに着きますので」

ベオ
「ん・・・」



サァ・・・



ナナ
「ふう、ついた」


ベオ
(・・・ランプの光じゃないな。上から日が出てるのか?)

ナナ
「よかった、まだここにはいくつかあるわ」(これくらいあればいいかな・・・)





レン
「・・・うーん・・・」

ベオ
「どうした?」

レン
「こんなところ・・・あったかしら?」


ベオ
「ああ、そういやさっきここも探したつってたよな」

レン
「ええ。でも、ここ・・・?おかしいわ。さっきの道が一本道なら、

私もこの薬草を見てるはずよね。」

ベオ
「・・・結界?」(まずいな)

ナナ
「あの、

ベオ
「!」

レン
「あら、もういいの?」

ナナ
「はい、摘み終わりましたので」

レン
「そう。どうする?ベオ

ベオ
「素通りには、できねぇだろ」

レン
「よね」

ナナ
「?」

ベオ
「まぁこっから先はうちらの仕事だから、帰っていいぜ」

ナナ
「そうですか?(うーんいっしょにいっちゃだめかなぁ?」

ベオ
「駄目」

ナナ
「はい・・・ってあれ?」

ベオ
「いいから」

ナナ
「え?私何か言いました?」

ベオ
「言っちゃいないけど思ってた」

ナナ
「え!?」

ベオ
「いいから行け」

ナナ
(なによ・・・)


レン
ベオ

ベオ
「あ?なんだ?」

サァ・・・



レン
「ここ・・・なんかざわめいてる。もうきちゃったのかしら」

ベオ
「あ~・・・もうめんどくせぇ」

ナナ
「あ、あの~?」

ベオ
「おい嬢ちゃん。音立てるな」

ナナ
「・・・?」(まったく・・・帰れといったりでていけっていったり)

バサ・・・

ナナ
(・・・え?)


ベオ
チッ

キンッ

レン
「まって・・・」

???
キィ・・・

ナナ
(なにあれ・・・蝙蝠?大きい・・・)

ベオ
「・・・」

レン
(こちらから手を出したら厄介な事になるわ・・・)


ベオ
サ、サッ

ナナ
(合図?えーっと・・・)

ベオ
λ...

ナナ
(静かに・・・出ろ?)

ベオ


ナナ
(グッ・・・って・・・)


???
キィ!

ベオレン
「!!!」


バサバサバサ・・・

ナナ
「行っちゃった」

ベオ
「逃げるぞ」

ナナ
「え?」

レン
「はやく!」

ナナ
「ええ?」

ベオ
「ほら急いだ!こっちだな!」

ナナ
「ちょ、そんなにいそいだらぶつかる


バサッ

???
キイ


レン
(まずい!)


???
キイイイイイ


ベオ
「耳ふさげ!ナナ

ナナ
「耳!?」

???
キイイイイ

イイイイイイイイイ!

ギイイイイイイイイ!!!

ナナ
「・・・・!?ああああ!!!!?」

(音!?)

ベオ
「がぁ・・・チッ!」

レン
「こらえて!出口よ!」



バッ・・・



ドサ



キイイイイイイ!!!


ベオ
「ああ!・・・がぁ・・・」


イイイイイ・・・・・・・・・・・











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